この記事を書いたのは
医学博士、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、日本生殖医学会認定 生殖医療専門医・指導医、母体保護法指定医、検診マンモグラフィ読影認定医師、乳がん検診超音波検査実施・判定医師
はじめに
不妊治療は、検査や治療内容だけでなく、通院頻度、費用、医師とのコミュニケーションなど、生活全体に関わります。口コミや妊娠率の数字だけで選ぶのではなく、自分たちが必要とする治療を安全に受けられ、一定期間通い続けられるかを確認することが大切です。
特に体外受精では、医師の診療だけでなく、採卵、精子調整、受精、胚培養、凍結保存、胚移植まで複数の工程があります。医師の資格や経験に加え、胚培養士、培養設備、緊急時の対応、説明体制も確認しましょう。
クリニック選びで確認したい10項目
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 1. 対応する治療範囲 | 検査、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精まで対応するか |
| 2. 医師の専門性 | 産婦人科専門医、生殖医療専門医などの資格・経歴 |
| 3. 培養体制 | 胚培養士、培養室、凍結保存、停電・災害対策など |
| 4. 治療方針 | 一律ではなく、年齢・検査結果・希望を踏まえるか |
| 5. 成績の表示方法 | 分母、年齢、治療法、妊娠の定義が明記されているか |
| 6. 費用の透明性 | 診察、薬剤、採卵、培養、凍結、移植の内訳が分かるか |
| 7. 通院しやすさ | 診療時間、駅からの距離、予約変更、待ち時間 |
| 8. 痛み・安全への配慮 | 麻酔の選択、合併症説明、採卵後・緊急時の対応 |
| 9. 説明と相談 | 質問しやすさ、選択肢と不確実性の説明、同意手続き |
| 10. 継続・転院への対応 | 治療記録、凍結物の管理、セカンドオピニオン対応 |
1. 必要な検査・治療に対応しているか
妊活相談やタイミング法を希望している段階でも、検査で卵管閉塞や重度男性不妊が見つかり、体外受精・顕微授精が必要になることがあります。
一つの施設でどこまで対応できるか、必要時に他院と連携できるかを確認してください。日帰り手術、男性不妊の専門診療、遺伝カウンセリングなどは対応範囲が施設によって異なります。
2. 医師の資格と経験
公式サイトで、医師の経歴、所属学会、産婦人科専門医・生殖医療専門医などの資格を確認します。資格だけで医療の質が決まるわけではありませんが、専門的な研修を受けているかを判断する材料になります。
東京ウィメンズクリニックの院長・金南孝医師は、医学博士、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、日本生殖医学会認定生殖医療専門医などの資格を掲載しています。
3. 胚培養士と培養室の体制
体外受精では、採卵した卵子と精子を扱い、受精・胚培養・凍結保存を行う培養室の体制が重要です。
確認したい項目には、胚培養士の配置、培養器や監視体制、本人確認、凍結保存の管理、停電・災害時の備えなどがあります。すべてが公式サイトに掲載されていない場合は、説明会や初診で質問して構いません。
4. 治療方針が自分たちの希望に合うか
同じ検査結果でも、できるだけ自然に近い治療から始めたい方と、時間を優先して体外受精へ進みたい方では、適した計画が異なります。
- ✓年齢と卵巣予備能をどう評価するか
- ✓何周期ごとに治療を見直すか
- ✓自然周期、低刺激、高刺激をどう使い分けるか
- ✓通常体外受精と顕微授精をどう決めるか
- ✓先進医療をどのような場合に提案するか
選択肢の利点だけでなく、限界や不確実性も説明する施設かを確認してください。
5. 妊娠率の数字を正しく比較する
妊娠率は、分母と対象によって大きく変わります。
- ✓採卵周期あたりか、胚移植あたりか
- ✓妊娠反応陽性か、胎嚢確認による臨床妊娠か
- ✓妊娠率か、生産率・生児獲得率か
- ✓新鮮胚移植か、凍結胚移植か
- ✓すべての患者か、良好胚を移植できた患者か
- ✓年齢別か、全年齢の平均か
「妊娠率○%」だけでは比較できません。高い数字でも、対象を限定した胚移植あたりの成績であれば、採卵して移植に至らなかった周期は分母に含まれないことがあります。
東京ウィメンズクリニックは2025年10月開院のため、現在のクリニックとしての治療成績は、症例数がまとまり次第公開するとしています。公式サイトに掲載されている61.4%という臨床妊娠率は、院長が前勤務先で2024年に行った単一胚移植370周期の成績であり、東京ウィメンズクリニック自体の成績ではないことが明記されています。
6. 費用が項目別に示されているか
体外受精の費用を見るときは、採卵だけでなく、薬剤、麻酔、受精、培養、胚盤胞培養、凍結、保存、胚移植まで確認します。
また、保険診療、自費診療、先進医療、選定療養費の区別も重要です。最安例だけでなく、自分の年齢や治療歴から想定される方法に近い見積もりを依頼してください。
7. 現実的に通い続けられるか
不妊治療では月経周期や卵胞の発育に合わせて受診するため、毎回同じ曜日・時刻に通えるとは限りません。特に採卵日は数日前に決まることがあります。
確認したいのは、診療時間だけではありません。
- ✓自宅・職場からの移動時間
- ✓朝・夕方・土曜日の診療
- ✓予約方法と変更のしやすさ
- ✓平均的な滞在時間
- ✓採血結果が出るまでの時間
- ✓採卵・胚移植を行う曜日と時間
- ✓オンラインで確認できる情報や連絡方法
東京ウィメンズクリニックは、大手町駅C8・C11・C12出口直結、JR東京駅から地下直通で、平日は20時まで、土曜日も診療しています。完全予約制で、公式FAQでは来院から会計終了までの平均は約70分と案内していますが、治療内容により長くなる場合があります。
8. 痛みと安全性への配慮
採卵時の麻酔にどのような選択肢があるか、痛みが強い場合に相談できるか、OHSSや出血などの合併症について説明があるかを確認します。
「痛くない」と断定する施設より、痛みの個人差とリスク、軽減方法、帰宅後の連絡基準を具体的に説明する施設の方が、判断材料を得やすいでしょう。
9. 医師へ質問しやすく、説明が分かりやすいか
不妊治療は選択の連続です。診察時間が長いか短いかだけでなく、次の点を見ます。
- ✓現在の治療を選ぶ理由が説明される
- ✓他の選択肢も提示される
- ✓成功率だけでなく限界やリスクも説明される
- ✓質問した内容に具体的な回答がある
- ✓治療を急がせすぎず、必要な時間的注意も伝える
- ✓医師、看護師、胚培養士の役割が分かる
聞きたいことは事前に3〜5項目に絞ってメモしておくと、診察で確認しやすくなります。
10. 転院・セカンドオピニオン・凍結保存への対応
治療が長期になる可能性を考え、他院の検査結果を受け入れられるか、治療記録を受け取れるか、凍結胚・卵子・精子の更新や移送に対応できるかを確認します。
東京ウィメンズクリニックではセカンドオピニオンに対応し、治療歴が分かる書類の持参を案内しています。相談は自費で30分11,000円です。
初診時に聞きたい質問リスト
よくある質問
まとめ
不妊治療クリニックを選ぶときは、治療範囲、医師と培養室の体制、治療方針、成績の表示方法、費用、通院しやすさ、痛みと安全への配慮、説明体制を総合的に確認します。
ウェブサイトで候補を絞った後は、初診で実際の説明を聞き、自分たちが質問しやすく、治療方針に納得できるかを確かめましょう。
不妊治療や妊娠初期の経過には個人差があります。この記事の情報だけで治療の開始・中止、薬の変更、緊急性を自己判断せず、気になる症状や検査結果は担当医へご相談ください。
東京ウィメンズクリニックへ相談を検討している方へ
東京ウィメンズクリニックは、東京・大手町の不妊治療専門クリニックです。不妊検査、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精、先進医療、日帰り手術、プレコンセプションチェックに対応しています。
院長は産婦人科専門医・生殖医療専門医で、自身も夫婦で不妊治療を経験しています。治療技術だけでなく、痛みへの配慮、仕事と通院の両立、分かりやすい説明を大切にしています。
参考文献・参考サイト
- 日本生殖医学会「一般のみなさまへ」
https://www.jsrm.or.jp/public/ - 日本生殖医学会「生殖医療専門医制度」
https://www.jsrm.or.jp/ - こども家庭庁「不妊症・不育症へ向き合いやすく 保険診療の基礎知識」
https://funin-fuiku.cfa.go.jp/expert/17.html - 東京ウィメンズクリニック「クリニック紹介」
https://www.tokyo-womens.clinic/about/ - 東京ウィメンズクリニック「妊娠率について」
https://www.tokyo-womens.clinic/pregnancy-rate/
最終閲覧日:2026年9月13日。制度・料金・診療内容は変更される場合があります。
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