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仕事をしながら不妊治療は続けられる?通院回数と休み方を解説

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仕事をしながら不妊治療は続けられる?通院回数と休み方を解説

この記事を書いたのは

金 南孝 院長
金 南孝 院長
東京ウィメンズクリニック 院長

医学博士、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、日本生殖医学会認定 生殖医療専門医・指導医、母体保護法指定医、検診マンモグラフィ読影認定医師、乳がん検診超音波検査実施・判定医師

はじめに

不妊治療を始めたいと思っても、「月に何回通うのか」「急に休む日はあるのか」が分からないと、仕事との両立を具体的に考えにくいものです。治療は月経周期や卵胞の育ち方に合わせて進むため、すべての日程を数週間前から固定できるとは限りません。一方で、休みが必要になりやすい日を先に知り、時間休や半休を組み合わせることで、働きながら続けている方もいます。

この記事のポイント

  • ✓一般不妊治療は月2〜6日、生殖補助医療は短時間の通院4〜10日と半日〜1日程度の通院1〜2日が一つの目安
  • ✓採卵日は休みを確保し、胚移植や診察日は治療内容と体調に応じて半休・時間休を検討
  • ✓職場に病名や治療内容をすべて話す必要はなく、必要な配慮だけを伝える方法もある
結論

仕事をしながら不妊治療を続けることは可能ですが、治療の種類によって通院回数と予定の読みにくさが変わります。初診時に仕事内容と休めない曜日を伝え、「どの治療段階で、どの程度の調整が必要か」を確認しておくことが大切です。

治療別にみた通院回数の目安

厚生労働省の資料では、治療の種類ごとに次のような通院の目安が示されています。これは全国共通の確定日数ではなく、検査内容、刺激法、卵胞の育ち方、待ち時間などで変わります。

治療の種類 1回あたりの所要時間 月経周期あたりの通院日数
一般不妊治療
(タイミング法・薬物療法・人工授精)
1〜2時間程度 2〜6日
生殖補助医療
(体外受精・顕微授精)
1〜3時間程度 4〜10日
生殖補助医療のうち
採卵・移植など
半日〜1日程度 1〜2日

タイミング法では排卵前の超音波検査、人工授精では排卵時期の来院、体外受精では採血・超音波・採卵・移植などが加わります。

上記は目安です。実際の回数は、卵胞の育ち方や検査結果によって周期ごとに変わります。

仕事を休む可能性が高い日

すべての通院で終日休みが必要になるわけではありません。処置の内容によって、必要な休みの取り方は次のように分かれます。

通院の場面 休みの目安 考え方
採卵日 終日休み 鎮静や麻酔を使うことがあり、処置後の休憩も必要。運転禁止や付き添いを求められる場合がある
胚移植日 半休〜終日 採卵より短時間で鎮静を使わないことが一般的。来院時間や仕事内容によっては半休が現実的
診察・採血のみ 時間休〜半休 始業・終業時刻の調整で対応できる場合がある

同じ処置でも、麻酔方法や体調によって必要な休養は変わります。実際の指示は受診先の医療機関にご確認ください。

予定が直前に決まる理由

採卵日や人工授精日は、カレンダーだけでなく、超音波で確認する卵胞の大きさやホルモン値を見て決まります。予想より早く育つことも、ゆっくり育つこともあるため、「この週のどこか」までは分かっても、確定が数日前になる場合があります。

ここが大切

日程が直前に決まるのは、本人の段取りが悪いからではなく、治療の性質によるものです。職場と共有するときも、確定日ではなく「幅」で伝えるほうが実務に合います。

職場への伝え方

上司や人事には、治療名を細かく説明する方法だけでなく、業務調整に必要な範囲だけを伝える方法があります。

伝える範囲の一例

  • ✓継続的な通院が必要であること
  • ✓月に数回、時間休を使う可能性があること
  • ✓特定の週は直前に日程が決まることがあること

不妊治療連絡カードという選択肢

厚生労働省の「不妊治療連絡カード」は、医療機関が必要な配慮を記載し、職場との共有に使える書式です。提出先や情報の管理方法も、あらかじめ確認しておきましょう。

病名や治療内容をすべて開示する義務はありません。どこまで伝えるかは、社内制度と本人の希望に合わせて選べます。

両立しやすくする準備

次の順番で準備すると、実務的に整理しやすくなります。

1繁忙期と休めない日を初診時に伝える
通院計画を立てる材料になります
2社内規程を確認する
時間休・半休・在宅勤務・フレックスの有無と申請条件
3治療予定は幅を持たせて共有する
確定日ではなく「この週のどこか」で伝える
4引き継ぎメモを用意する
急な受診に備え、担当業務の状況を残しておく

通院のしやすさだけで治療法を決めるのではなく、医学的な適応と生活上の負担を医師と一緒に検討してください。

東京ウィメンズクリニックへ相談する際のポイント

初診時に、次の内容をメモしてお持ちいただくと、通院計画を相談しやすくなります。

  • ✓勤務時間と通勤経路
  • ✓休みを取りにくい曜日
  • ✓出張や夜勤の有無
  • ✓繁忙期の時期

実際の診療時間、採血や採卵の受付時間、オンライン対応の有無は変更される可能性があります。ご予約時に最新情報をご確認ください。

受診・相談の前に整理しておきたいこと

診察では、結論だけでなく「いつから、どのように変化したか」という経過が重要です。最終月経開始日、普段の月経周期、妊活期間、過去の妊娠・流産・出産、手術や持病、現在の薬とサプリメント、これまでの検査・治療結果を、分かる範囲で時系列にまとめてください。パートナーの検査歴や既往歴も、治療方針を考える材料になります。

医師へ聞きたいことは、この4つに分けると整理しやすくなります

  • ✓今回分かったこと
  • ✓まだ分からないこと
  • ✓次に行う検査・治療の目的
  • ✓予定変更や受診が必要になる条件

仕事との両立が必要な方は、勤務時間、休みにくい曜日、出張や夜勤の有無も伝えてください。限られた診察時間であっても、判断に必要な情報を共有しやすくなります。

医療情報や治療成績を見るときの注意

妊娠率や流産率などの数字は、年齢、治療法、1周期当たり・採卵当たり・移植当たりなどの分母によって意味が変わります。他院やインターネット上の平均値を、そのまま自分の見通しとして受け取ることはできません。

検査値も一項目だけで結論を出さず、年齢、症状、超音波、精液所見、過去の反応などと合わせて評価します。

この記事は一般的な医療情報を整理したもので、個別の診断や治療指示に代わるものではありません。制度、検査法、薬、費用、診療体制は更新されることがあります。公開時と受診時には、担当医療機関の最新の説明をご確認ください。

よくある質問

Q採卵日だけ休めば大丈夫ですか?

A治療法によります。採卵日は休みをおすすめしますが、その前にも卵胞確認や採血が複数回必要になることがあります。

Q会社に不妊治療と伝えなければ制度は使えませんか?

A社内制度によります。通常の有給休暇や時間休であれば、詳細を伝えずに使える場合もあります。就業規則と申請条件をご確認ください。

Q受診前に自己判断で薬を中止してもよいですか?

A処方薬や黄体補充薬は自己判断で中止せず、処方した医療機関へご確認ください。

Qインターネットの体験談と症状が違います。問題がありますか?

A症状の有無や強さには個人差があり、体験談だけでは治療経過を判断できません。予定された検査と診察を基準にしてください。

まとめ

仕事をしながら不妊治療を続けることは可能ですが、治療の種類によって通院回数と予定の読みにくさが変わります。初診時に仕事内容と休めない曜日を伝え、「どの治療段階で、どの程度の調整が必要か」を確認しておくことが大切です。

不妊治療や妊娠初期の経過には個人差があります。この記事の情報だけで治療の開始・中止、薬の変更、緊急性を自己判断せず、気になる症状や検査結果は担当医へご相談ください。

東京ウィメンズクリニックへ相談を検討している方へ

治療を始める時期や検査の進め方、仕事との両立について迷っている方は、初診時に現在の状況とご希望をお聞かせください。ご自身の年齢、月経、既往歴、パートナーの状況などを確認しながら、必要な検査や治療の選択肢を整理します。

妊活・不妊治療について相談したい方へ

現在の状況に合わせた検査や治療の進め方を、初診でご相談いただけます。

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参考文献・参考サイト

  1. 厚生労働省「不妊治療と仕事との両立のために」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14408.html
    主な使用箇所:治療別の通院回数、仕事との日程調整/最終閲覧日:2026年7月24日
  2. 厚生労働省「不妊治療連絡カード」
    https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30b.pdf
    主な使用箇所:職場へ必要な配慮を伝える方法/最終閲覧日:2026年7月24日
  3. 厚生労働省「不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル(令和8年3月)」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001663160.pdf
    主な使用箇所:不妊治療と仕事の両立支援、制度利用/最終閲覧日:2026年7月24日
  4. 日本生殖医学会「不妊症の治療にはどんな方法がありますか?」
    https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa08.html
    主な使用箇所:タイミング法、人工授精、体外受精・顕微授精/最終閲覧日:2026年7月24日
  5. Guy’s and St Thomas’ NHS Foundation Trust「IVF treatment – Step 2: Egg collection」
    https://www.guysandstthomas.nhs.uk/health-information/ivf-treatment/step-2-egg-collection
    主な使用箇所:採卵当日の流れ、鎮静後の休憩と帰宅/最終閲覧日:2026年7月24日
  6. Guy’s and St Thomas’ NHS Foundation Trust「IVF treatment – Step 5: Embryo transfer」
    https://www.guysandstthomas.nhs.uk/health-information/ivf-treatment/step-5-embryo-transfer-womb
    主な使用箇所:胚移植の手順、鎮静の要否/最終閲覧日:2026年7月24日

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