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東京都のプレコンセプションケアとは?TOKYOプレコンゼミと検査費助成を解説

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東京都のプレコンセプションケアとは?TOKYOプレコンゼミと検査費助成を解説

この記事を書いたのは

金 南孝 院長
金 南孝 院長
東京ウィメンズクリニック 院長

医学博士、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、日本生殖医学会認定 生殖医療専門医・指導医、母体保護法指定医、検診マンモグラフィ読影認定医師、乳がん検診超音波検査実施・判定医師

はじめに

プレコンセプションケアは、すぐに妊娠を希望している方だけのものではありません。将来の妊娠・出産を考えながら、現在の体と心、生活習慣、持病、感染症やワクチンなどを見直す取り組みです。東京都は18歳から39歳の都民を対象に「TOKYOプレコンゼミ」を開催し、受講後に登録医療機関で対象の検査と結果説明を受けた方へ、男女それぞれ上限3万円の検査費等助成を行っています。

この記事のポイント

  • ✓TOKYOプレコンゼミの対象は、妊娠・出産をこれから考える都内在住の18〜39歳の方で、パートナーの有無は問わない
  • ✓受講後、登録医療機関で対象検査と結果に基づく助言・相談を受けると、女性・男性それぞれ上限3万円
  • ✓AMHや精液検査は将来の妊娠を確定・保証する検査ではなく、結果を生活改善や受診判断に生かすことが重要
結論

東京都のプレコンセプションケア事業は、「妊娠できるかを判定する検査」ではなく、正しい知識を学び、現在の健康状態を確認し、必要な行動につなげる制度です。助成を利用する場合は、先にTOKYOプレコンゼミを受講し、2026年度内に登録医療機関で検査と結果説明まで終える必要があります。妊娠希望が近い方、月経不順や持病がある方、すでに不妊が疑われる方は、プレコン検査だけで様子を見ず、医療機関へ相談してください。

プレコンセプションケアとは

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが自分たちの生活と健康に向き合うことです。WHOは、妊娠前の女性やカップルに対して行う医学的・行動的・社会的な健康介入と位置づけています。今すぐ妊娠を希望しているかどうかにかかわらず、将来の選択肢を狭めないための健康管理という意味があります。

確認する主な項目

  • ✓適正体重、栄養、葉酸
  • ✓運動、睡眠
  • ✓喫煙・飲酒
  • ✓感染症、ワクチン
  • ✓持病や服薬
  • ✓月経、男性の健康

検査を受けることだけがプレコンではありません。結果を踏まえて生活を整え、必要に応じて専門診療につなげるところまでが大切です。

TOKYOプレコンゼミの対象と内容

項目 内容
対象 これから妊娠・出産を考える都内在住の18歳〜39歳の方
パートナー 有無・性別を問わず参加可能
内容 生活習慣、妊娠成立に関する基礎知識、AMH、経腟超音波、精巣超音波、精液一般検査など、検査値の意味や限界
形式 会場またはオンライン(各回に申込期限と定員あり)

開催日程は年度中に追加・変更される可能性があるため、専用サイトで最新日程をご確認ください。受講しただけで助成金が自動的に支給されるわけではなく、受講後の検査、結果説明、アンケート、申請が必要です。

検査費等助成の対象者と金額

対象 助成額 含まれる費用
女性 上限3万円 初診料・再診料・助言・相談料、東京都が定める対象検査の費用
男性 上限3万円 同上

上限を超えた分や対象外の検査は自己負担です。助成は実際の対象費用に基づくもので、医療機関の料金が一律3万円になる制度ではありません。

主な要件

  • ✓TOKYOプレコンゼミを受講して検査の意味を理解していること
  • ✓受講後の当該年度内に、登録医療機関で対象検査と結果に基づく助言・相談を受けること
  • ✓東京都のアンケートに回答すること
  • ✓講座受講日から申請日まで継続して都内に住民登録していること
  • ✓検査に係る初診日に18歳以上40歳未満であること

パートナーと一緒でなくても利用できます。

年度末の予約は間に合わない可能性があります

  • ●2026年度に受講した方は、2027年3月31日までに検査だけでなく、結果説明と助言・相談まで終える必要があります
  • ●検査結果が出るまで1週間以上かかることがあります
  • ●月経周期に合わせる検査もあります

助成対象となる主な検査

区分 主な検査
男女共通(必須) 尿検査(たんぱく・糖)、血液検査(鉄、総たんぱく、コレステロール、血糖、腎機能など)、麻しん抗体検査
男女共通(医師と相談して選択) B型・C型肝炎、梅毒、淋菌、クラミジア、HIVなどの感染症検査
女性 AMH検査、甲状腺ホルモン検査、経腟超音波検査、女性ホルモン検査(エストロゲン・プロゲステロン・LH・FSH・プロラクチンなど)
男性 精液一般検査、男性ホルモン検査、精巣超音波検査、精液精密検査(DFI検査)

DFI検査は精液一般検査と併せて実施するなど、対象条件があります。登録医療機関でも、男女両方の検査やすべての選択検査に対応しているとは限りません。受診前に、希望する検査、結果説明の方法、総額、助成対象外となる項目をご確認ください。

受講から申請までの流れ

1TOKYOプレコンゼミへ申し込み、受講する
2受講証や受診に必要な情報を確認する
受講後に案内されます
3登録医療機関と予約時期を選ぶ
対応する検査を確認します
4初診で相談し、検査を決める
現在の健康状態や希望を伝え、必須検査と選択検査を決めます
5再受診し、結果に基づく助言・相談を受ける
結果説明まで受けることが要件です
6アンケートに回答し、助成金を申請する
必要書類をそろえて申請します

助成対象外となることがあるケース

  • ●検査だけ受けて、結果説明を受けていない場合
  • ●ゼミ受講前に受けた検査
  • ●不妊治療のために行った保険診療の検査

すでに妊娠を希望して一定期間妊娠に至らない場合や、月経不順などから不妊が疑われる場合は、プレコン検査と不妊検査のどちらが適切かを医療機関へご確認ください。

検査結果を見るときの注意

AMHについて

AMHは、卵巣内に残る卵胞数の目安となる卵巣予備能を反映しますが、卵子の質や自然妊娠の可否を直接判定する検査ではありません。値が高くても妊娠が保証されるわけではなく、低くても直ちに自然妊娠できないと決まるわけではありません。年齢、月経、超音波所見などと合わせて解釈します。

精液所見について

精液所見は採取条件、禁欲期間、体調などで変動します。1回の結果だけで将来の妊娠可能性を断定せず、基準から外れた場合は医師の指示に従って再検査や専門診療を検討します。

感染症検査や抗体検査も、結果に応じてパートナーの検査、治療、ワクチン接種などが必要になる場合があります。

日常生活で始められるプレコン

国立成育医療研究センターのチェックシートでは、次のような項目が挙げられています。

  • ✓適正体重を保つ
  • ✓禁煙し、受動喫煙を避ける
  • ✓飲酒を控える
  • ✓バランスのよい食事をとる
  • ✓葉酸を摂取する
  • ✓運動する/十分に睡眠をとる
  • ✓ストレスに対応する
  • ✓感染症を予防し、ワクチンを確認する
  • ✓パートナーと一緒に健康管理をする

すべてを一度に完璧に行う必要はありません。

持病がある方・継続薬を使用している方へ

  • ●妊娠を希望してから自己判断で薬を中止せず、事前に処方医と産婦人科へご相談ください
  • ●風しんなど生ワクチンの接種後は一定期間の避妊が必要になるため、妊娠希望時期から逆算して確認します

東京ウィメンズクリニックへ相談する際のポイント

受診時には、次の内容を整理してお持ちください。

  • ✓TOKYOプレコンゼミの受講日・受講証
  • ✓最終月経開始日、月経周期
  • ✓既往歴、服薬、ワクチン歴
  • ✓過去の検査結果
  • ✓妊娠を希望する時期

パートナーの検査も希望する場合は、同日に受けられるか、別の登録医療機関が必要かを確認します。

当院が2026年度の検査費等助成登録医療機関であるか、女性・男性それぞれの対応区分、対象検査、料金、結果説明までの所要日数は、ご予約時に最新情報をご確認ください。

受診・相談の前に整理しておきたいこと

診察では、最終月経開始日、普段の月経周期、妊娠を希望する時期、過去の妊娠・流産・出産、手術や持病、現在の薬とサプリメント、これまでの検査・治療結果を、分かる範囲で時系列に整理してください。

助成制度を利用する方が併せて確認しておきたいこと

  • ✓住所の異動の有無
  • ✓婚姻状況
  • ✓説明会・ゼミの受講日
  • ✓検査・治療の開始日
  • ✓過去の申請歴

医療情報や制度情報を見るときの注意

検査値や妊娠率は、年齢、治療法、採卵当たり・移植当たりなどの分母によって意味が変わります。インターネット上の平均値を、そのまま個人の見通しとして受け取ることはできません。

また、助成金は審査により決定されるもので、医療機関が受給を保証するものではありません。

この記事は一般的な医療・制度情報を整理したもので、個別の診断、治療指示、法的・行政上の受給判断に代わるものではありません。制度は年度途中でも更新されることがあります。公開時と受診時には、東京都および担当医療機関の最新の案内をご確認ください。

よくある質問

Q結婚していなくても利用できますか?

A利用できます。2026年度のTOKYOプレコンゼミと検査費等助成はパートナーの有無を問いません。本人が年齢、都内住民登録などの要件を満たす必要があります。

Qカップルで受けると合計6万円ですか?

A女性・男性それぞれ対象費用について上限3万円です。各自が要件を満たし、対象検査と結果説明を受けて申請する必要があります。

QAMHで妊娠できるか分かりますか?

AAMHだけでは分かりません。卵巣予備能の目安の一つであり、卵子の質、卵管、精子、子宮など妊娠に関わるすべてを評価するものではありません。

Qゼミを受ける前の検査も申請できますか?

A原則として、ゼミ受講後に登録医療機関で受けた対象検査が助成対象です。過去の検査をさかのぼって申請できるとは限りません。

Q2027年3月31日に検査を受ければ間に合いますか?

A2026年度分は同日までに結果説明と助言・相談まで終える必要があります。検査結果には日数がかかるため、余裕をもってご予約ください。

まとめ

TOKYOプレコンゼミは、18歳から39歳の都民が妊娠・出産と健康について学ぶ東京都の事業です。受講後、年度内に登録医療機関で対象検査と結果説明を受け、要件を満たして申請すると、男女それぞれ上限3万円が助成されます。検査値だけで将来を決めず、生活改善や必要な医療相談につなげるために活用してください。

不妊検査や治療、卵子凍結、妊娠前の健康管理には個人差があります。この記事の情報だけで検査・治療の開始や中止、薬の変更、緊急性を自己判断せず、気になる症状や検査結果は担当医へご相談ください。

東京ウィメンズクリニックへ相談を検討している方へ

将来の妊娠・健康について相談したい方へ

現在の体調や希望時期に合わせて、必要な検査と結果の見方、今からできる準備を整理します。

プレコン相談について確認する

参考文献・参考サイト

  1. 東京都福祉局「プレコンセプションケア」
    https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shussan/preconceptioncare
    主な使用箇所:TOKYOプレコンゼミ、対象者、助成額、対象検査、申請/最終閲覧日:2026年8月19日
  2. 東京都「令和8年度 TOKYOプレコンゼミ」専用サイト
    https://preconceptioncare.metro.tokyo.lg.jp/
    主な使用箇所:2026年度の開催内容、申込日程、問い合わせ先/最終閲覧日:2026年8月19日
  3. 東京都「令和8年度TOKYOプレコンゼミ開催」報道発表
    https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/04/2026041002
    主な使用箇所:2026年度事業、対象検査と上限3万円/最終閲覧日:2026年8月19日
  4. 国立成育医療研究センター「プレコンノート」
    https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/preconnote/
    主な使用箇所:プレコンセプションケアの考え方/最終閲覧日:2026年8月19日
  5. 国立成育医療研究センター「プレコン・チェックシート」
    https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/pcc_check-list.html
    主な使用箇所:生活習慣、感染症、ワクチン等の確認項目/最終閲覧日:2026年8月19日
  6. World Health Organization, Preconception care
    https://iris.who.int/items/b857e46a-1c46-4aa5-8b86-157b44f98f31
    主な使用箇所:プレコンセプションケアの定義/最終閲覧日:2026年8月19日

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